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初学者のひとりごとメモ
カテゴリ: 勉強会
タグ:FLNTHINKDLAB
FLN ThinkD Lab VCD勉強会 2024/04/07
投稿日:2024年4月8日
「デザインをするとき、「頭の中に画を想像する」というプロセスがちゃんとできているか?」という内容での演習会。
最近はデザインの論理性がブーム?
- ロジック/テクニックを説く本が出まくっている
- 似たようなデザインが多い←ロジカルなアプローチが普及しすぎた
ロジックだけでは、答えが一つに定義されてしまう。
他人のデザインを直接参考にしてしまうと、劣化コピーになる。自由に考える前に自ら制限をかけてしまっている。
成果主義の功罪
たとえばトマトジュースのパッケージひとつとっても、どれを見ても似たようなものばかり。
佐藤卓が主張する「中央のなさ」
※中央≒スタンダードや王道
テクニックだけでデザインしている人が増えた?←テクニックしかないのでコアがない。
私見・仮説
今は変な”未経験からデザイナー!”ブームが来ちゃってるので、初心者がベテランと張り合うためにはロジックやテクニックで追いつくしかないのでは?という空気になっている(特にスクールを取り巻く環境)。それが氾濫して、平均としてスタンダードなデザインの割合が薄まっているのではないかという気がする。
ずっとこの業界でやっている人がじっくり自分のコアやスタンダードを醸成してきたのに対し、初心者、特に社会人になってから始めた初心者は、社会人寿命の残りから考えても同じだけのことをやって追いつくのはほぼ不可能(と思われている)。その距離を少しでも埋めるために、ロジックやテクニックで何とかしようとしているのでは。
夏目漱石の「現代日本の開化」じゃないが、一足飛びに”それなりの形(≒そこそこ食べていけるデザイナー)”にならないと/育てないと、みたいな空気がそうさせている。
先生の注釈
「長くやっている相手に追いつくことはできない」は、少なくともデザイン業界では誤り。長くやっていても大したことが出来ないデザイナーはたくさんいる。
そもそも、別にそういう相手と闘う必要はない。
創造と想像
ブルーノ・ムナーリ『ファンタジア』
- ファンタジア≒発明≒創造:これまで存在しなかった何かを生み出す
- イマジネーション≒想像:既に存在していても今この瞬間にここにないものをイメージする≒可視化の手段
菊竹清則『か・かた・かたち』
- 「か」…本質的段階、思考や原理、構想
- 「かた」…実態論的段階、理解や法則性、技術、システム
- 「かたち」…現象論的段階、感覚や現象、終局的形態
「人間がデザインを認識するときのプロセスは、「かたち」→「かた」→「か」の順である。すなわちデザインをするときは、その逆のプロセスを辿るのではないか」という菊竹氏の仮説。
ex.
- 赤いもの:本質=「か」
- 東京タワー、イチゴ、炎、etc. ……:形態=「かたち」
↑これだけでは範囲が広すぎるが、この二つの間に「かた」を挟むと絞り込みができる。
- 赤いもの:本質=「か」
- 食べられるもの:システム=「かた」
- 東京タワー、イチゴ、炎、etc. ……:形態=「かたち」
演習:「~イズム×素材×作業工程」で発想する
このとき、順番としては、
- 素材=「か」
- 作業工程=「かた」その①
- ~イズム=「かた」その②
で進める。
ex. 「①空気を②折ることで③フェミニズムを表現する」
※今日は「イズム」は省略
お題1:納豆×壁に投げつける
お題2:りんご×伸ばす
「弾性を持った延展」ではなく、「折りたたまれているものを伸ばす」の方を表現。
お題3:水×結ぶ
所感
個人的に「何でもいいからとにかく手を動かしてみる」というのは苦手だが、こうしてお題を決められると逆に想像がつきやすくなって楽しくアウトプットできた。
ということは、「自分でお題を決める」をスムーズにできるようになればアウトプット量も増えるのではないか。