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初学者のひとりごとメモ
カテゴリ: 勉強会
タグ:FLNTHINKDLAB
FLN ThinkD Lab VCD勉強会 2023/04/16
投稿日:2023年4月16日
デジハリで行われているヨシカワノブヒコ先生(株式会社フィールドノーツ)のライブ授業が非常に面白かったので、先生が主催されている勉強会「FLN ThinkD Lab」に参加させていただくことに。
デジハリ在学生・卒業生の先輩方もいらっしゃるので心強い。
学びへの姿勢
生徒:「教育機関」で学ぶ者←先生から一方的に教わる
学生:「研究機関」で自主的に学ぶ者←授業はあるけど、教えてはくれない
デザインをするために
本の紹介『造形の基礎: アートに生きる。デザインを生きる。』(白尾 隆太郎、三浦 明範)から。
- techniqueの語源であるτεχνηはそもそも「知ること」。ここから、「ars:人間が創り出したものを知ること→art」と「scientia:神によって作り出されたものを知ること→science」に分かれていく
- そもそも、作るのは職人の仕事でも、もともと「設計」は画家などの仕事だった(ex. ダヴィンチ)。「知る」と「作る」は別の仕事だった
時代をくだり、かつての小さな工房単位から、産業革命後の大量生産を目的とした分業へ。多くの人の手を介するため、デザインするという必要性が出てくる
→デザインをするためには、世間の最新技術にちゃんとキャッチアップしていかないといけなくなった
そしてdesignという概念の範囲は、「考えて物を作る」ところから、今や「作らない(体験やサービスなど)」ところにも広がってきた。
ロゴの話
ロゴがロゴとして十分に機能するには
「単色で使える」「小さくしても潰れない」「説明しすぎない」が重要。
あるある失敗
- 意味が絞れていない
- 見る人に伝わらない意味を込めている
- 抽象的な意味を込めてしまう
- ビジュアルがコンセプトの説明をしてしまう
- イラストレーションになっている
- シンボルマークに注力しすぎ、タイポグラフィを疎かにしている
- 単色で使えない
- 複数提案の違いがわからない
- ロゴタイプとシンボルマークの統一感がない
- 装飾に凝り過ぎて覚えてもらえない(お客さんは素人なので、凝ったものが出てくると何となく納得してしまう)、小さくすると潰れる(3mm大になっても認識できるか?)
- カタチが美しくない
ロゴは「出来上がって終わり」ではなく、「出来上がったところがスタート」であり、出来上がったあとに効果を発揮して初めて価値となる。
工業製品は、真四角のボックスに入るロゴだと「精密さ」が感じられなくなるので、横長でロゴタイプだけのロゴも多い(ブリヂストンなんかはシーンによって使い分けをしている)。
象徴(シンボル)について
そもそもは戦闘中に敵味方の判別をするために鎧などにつけていたマーク。これが発展して家紋などになる。
運送会社のロゴ比較
ヤマト運輸
親猫が子猫を運ぶように「大事に運ぶ」、というコンセプト
↕
SAGAWAの縞々シャツ=ラガーシャツ
スポーティ、スピード感を大事にする、「素早く運ぶ」というコンセプト
CメインからBtoBメインに舵を切った
ロゴは、作られたあとにシステム化されていく
いろんな場面、服装などに利用されるため、利用時の最大・最小サイズなど運用規約(レギュレーション)が決められる。
ロゴは、100%社外向けのものか?
実は50%は社内向けに機能するものである。
特に企業が大きくなればなるほど、トップの想いが末端まで届かない。そこでロゴマークで「この会社の価値」を末端に伝える。「自分たちが世の中に対してどういう価値を提供しているのか」を共有するツール。
入社何年もすると、入った当初の情熱が埃を被ってしまう。ロゴマークは、その埃を取り払う手伝いをするもの。
大まかなロゴデザイン手順
- 何故その仕事をやりたいのか?を突き詰めていき、その人たちの根底にある情熱の部分を引き摺り出す。原点を探す。競合他社と同じように見えてはいけない
- コンセプトに繋がるキーワードも、「クール」とか「スマート」とかぼんやりしたままではなく掘り下げていく
- スケッチに入る。キーワードごとにいくつか
- 良さそうなものを形にしていく
- 実際の使用状況を想定して当てはめていく
☆ロゴ決めなどにおける「多数決」は、「代表者に自信がない」ということなのでよくない。曖昧になってしまいがち。反対意見が出て揺らぐ程度なら、それは「違う」のである。
企業の価値は目に見えない
企業が考えに基づいて活動する、これが価値になる。しかしこれは目に見えないので、それを形にするのがロゴなどのビジュアルアイデンティティ。
序盤のインタビューで安易に「何故?」を使うのはよくない
「いつ?」とかそういうはっきりした部分から広げていく。クライアントの身に起こったことを知ることから始める。
アイデアの出し方
- キーワード出し(相手に十分に話を聞けない案件もある。そういう時は予想していくしかない)
- イメージ照準を定める
- キーワードをもとにスケッチ、バリエーションを出す
- 清書
- タイポグラフィの検討